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期待値に期待し過ぎ。

麻雀に確率が強く意識されるようになり、数十年。
当時出版された書籍に衝撃を受けた方もおられるでしょう

とつげき東北 (著) 「科学する麻雀」

その後、別バージョン??も発売されました
内容的には、当時は経験則を中心に構成されていた麻雀の戦術を
数値化して計算し、説明したものです。

そして、インターネットの拡大、スマートフォンの普及など
手軽に情報を手に入れられるようになり
麻雀も「デジタル/アナログ」論争があったり
牌効率・局収支などの言葉が生まれました。

その中で一つ、圧倒的に使われ多くの人が使用する言葉
【 期待値 】
どういったイメージで使用されてますか??

選んだ方がいい基準?
期待される収支?
どっちが得か?

なんか、全部あってそうで曖昧な感じですよね
もちろん、造語ではなく 数学的・確率論的な意味としては
シッカリと定義されている言葉です。

まぁ、ザックリ説明すると賞金に確率を掛け算して
全部足したら期待できる収支の平均ですよ
って感じの内容です

さて、大半の人がそういった解釈をし
わかりやすく、賢そうなワードなので
こぞって使われてきたました

つまりは「流行語」ですね。意味は二の次で
誤用をおそれず広く使われ、語感の良さ
使い勝手の方を重視されている言葉です

果たして、詳しく調べて理解して使っている人は
いるのでしょうか??

ここにWikipediaのページを張っておきましょう
期待値  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ここで、麻雀において使われる「期待値」の誤用
定義に合わない部分を数点挙げます

まず
「確率変数のすべての値に確率の重みをつけた加重平均である。」

1つの選択に対して、増減するであろう点数とその確率を
「すべて」列挙しなくてはいけません

サイコロの期待値の例を聞いた人も多いのではないでしょうか
「出目×100円をもらえるゲームで参加費300円なら得か?」
みたいな話です

サイコロの出目は「すべて」 1/6 なので 
100円×1/6+200円×1/6+・・・・=350円
といった計算です

これを麻雀で使うとして
見えない部分の多い、不完全情報ゲームで?
1つの挙動に対して、3人の相手がそれぞれの思考をして
行動を変えるゲームで?
確率と結果収支を、すべて?

そんなものが定まるのでしょうか?
明らかに大差のあるものは、イメージから大きく外れないでしょう
しかし、そんなものは期待値とは関係なくわかることでしょう?
細かい部分の比較に使えるようなものではないのです

次に「大数の法則」について
期待値を考える上で、同条件での試行を繰り返していくと
結果の数値は限りなく理論値に近づいていくという基本定理

「確率は収束する」

なんてカッコいい言葉なのでしょうねぇ
誤用しなければ

麻雀において、同条件の試行など収束するほど行われない
毎回、同じ人ですか?同じ手牌ですか?
毎回、同じ考え方ですか?同じ確率ですか?
期待値を考え、収束すると考えるには
「同じ」と捉える枠組みが広すぎて、
試行回数が多いと誤認してしまっているのです

そんな状態で、収束する訳がないでしょう?
いや、収束する数値がないでしょう?

最後に
【期待値が意味をもつのは、確率がある程度均等な場合である
確率が非常に極端な値をとる事象がある場合は、期待値の概念にはなじまない】

例えば、「保険」や「宝くじ」では高額の保険金や当選金が得られる確率はとても小さいので期待値は負の値になるが、そのことをもって、保険に入ることや宝くじの購入が単なる損失であると判断するのは、適当ではない。

具体例として、
1000万回に1回 50億円もらえるくじを
300円で引きますか?

サイコロの例ように計算すると
50億円×1/1000万+0=500円
凄く得ですね、毎日引きましょう!
1日100回引けば、60年で約220万回引けます!
60年後には19.8%で50億円ゲットです、
6億6千万円使ってね・・・・

という感じで、極端な賞金や、それに見合わない試行回数では
あまり意味をなさないという事です。
前述の大数の法則と合わせて、
「12000点払う/12000点もらう」
を100回繰り返しても、ゼロにはならないんです

そんなこんなで、平均やら確率やらを考えて「期待値」
に辿り着き、それを真実だと期待する諸君!!
麻雀は、そんなマクロな考えよりも
この一点に全てを賭ける、局所的な考えが重要なのだ!!

【期待値を疑え】

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